こんにちは!横浜市磯子区の歯医者、やまざき歯科医院 副院長の宮本です。
4本のインプラントで片顎全ての歯を作れるインプラント治療をall on 4(オールオンフォー)といいます。この記事ではオールオンフォーについて、特徴やどんな人におすすめの治療かなどを解説していきます。
目次
オールオンフォーとは
インプラント治療は通常、1つの歯に対して1本ずつインプラントを埋め込みます。ですので、自分の歯を失った本数が多いと10本以上のインプラントを入れる必要性があります。埋め込む本数が多い分、患者様の負担も大きくなります。こうした問題を解決するために開発された治療はオールオンフォーインプラントです。片顎4本のインプラントで前歯から奥歯まで一体化している人工歯を完全に固定できるため、歯を全て失ってしまった場合でも、患者様の体への負担も少なく、治療にかかる費用や期間の負担も軽減することが可能です。さらに、オールオンフォーでは骨の厚みがしっかりある部分を選んでインプラントを埋入する治療のため、骨移植などの処置も必要なく、顎骨が少ない人でも適応できます。
オールオンフォーの治療期間
医院の設備や技術が整っている歯科医院であれば、抜歯からインプラントの埋め込み手術、仮歯の装着まで半日〜1日で行うことも可能です。治療当日の夜、もしくは翌日から仮歯で食事も摂取できるケースがほとんどです。埋入手術が完了した後は、インプラント体が骨と結合する期間をおよそ4〜6ヶ月程度おき、最終的に制作が完了した人工歯を装着して治療が完了となります。総合的な治療期間は通常6ヶ月程度といわれています。
オールオンフォーの通院回数はどのくらい?
オールオンフォー治療をするにあたって、診査診断から人工歯の装着までのトータルでみた通院回数はおよそ10回程度です。通常の1つの歯に対して1本ずつ補っていくインプラント治療と比較すると、オールオンフォーは通院回数も必要最小限に抑えられます。頻度も1ヶ月に2回ほどなので、遠方から通うこともそれほど負担になりません。
オールオンフォー手術当日の流れや治療時間
オールオンフォーは、入院する必要もなく、日帰り手術で終えられます。埋入手術が大体の場合1〜2時間程度で完了しますので、その後しばらく安静にしていただき、手術後3時間後くらいに仮歯を装着します。通常のインプラント治療も同じですが、治療中は局所麻酔をして行われるため、痛みはほとんどありません。しかし、術中の会話や音は聞こえる状態になります。それによって不安や緊張感が増してしまうという方は、静脈内鎮静法(セデーション法)を用いるのがおすすめです。点滴による麻酔を行い、深い眠りについているような全身麻酔に近い状態になるため、不安や緊張も和らぎます。手術に関する不安や相談は、早い段階で担当医にしっかり伝えておきましょう。無理をしてしまうと精神的な負担も大きくなってしまうので、無理は禁物です。
オールオンフォーはこんな人におすすめ
- ほとんどの歯を失ってしまった方(1〜3本くらいしか歯が残っていない)
- 上顎または下顎(もしくは両顎)の歯が一本もない方
- 総入れ歯の方
- 重度の虫歯で通常の治療では回復が見込めない方
- 重度の歯周病にかかっている方
- 顎骨が痩せてしまっている方(骨の量が少ない方)
- 通院回数を減らしたい方
- 自分の歯の代わりとなる歯を早く入れたい方
オールオンフォーの治療費用相場
費用相場:片顎210万〜300万円
オールオンフォー治療の費用相場は、片顎(上下どちらか)あたり210万円〜300万円ほどです。とはいえ、患者様の症状や医療機関によっても総額が異なるため、詳細は歯科医院に確認するのがのぞましいです。まずはカウンセリングを受けて歯科医院の設備や環境、歯科医師の実績やスタッフ同士の連携、信頼性なども考慮して総合的に判断しましょう。
また、オールオンフォー治療は自由診療なので、高額な治療費がかかりますが、大体の場合医療費控除の対象となります。1年間に支払った医療費の合計金額が10万円以上であるなど、指定された条件を満たす場合は、確定申告による申請手続きをすることで、所得税の還付と翌年度の住民税減額を受けられますので、こちらも活用すると良いでしょう。
最後に
わずか4本のインプラントを埋め込み、その上にブリッジを装着して10歯以上の役割を担うことができるオールオンフォーは、多くの歯を失ってしまった方にもおすすめです。当院でもオールオンフォー治療を実施しておりますので、インプラント治療に関するお悩みや、オールオンフォーが気になるという方はぜひ気軽にご相談ください。みなさまのご来院を心よりお待ちしております。