歯の豆知識

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All-on-4(オールオンフォー)の歴史やメリット・デメリット

こんにちは!横浜市磯子区の歯医者「やまざき歯科医院」の歯科医師 宮本です。

 

インプラント治療のなかには、4本のインプラントで片顎全ての歯を作れる「All-on-4(オールオンフォー)」という治療があります。

 

この記事ではオールオンフォーのメリット・デメリットをご紹介します。

 

 

インプラント治療の「オールオンフォー(All-on-4)」の歴史

 

オールオンフォー(All-on-4)とは、ポルトガル・リスボンのCM Clinica maloのDrパウロ・マロによって開発された、最新のインプラントの手法のことです。4本のインプラントのみを埋め込み、その上にブリッジを装着して人工歯を固定することで10本以上の歯の役割を担うことを可能にした治療で、手術時間も短く済み、その日の内に仮歯をインプラントに固定して通常通り食事が取れるという特徴があります。

 

インプラントを傾斜させつつ埋入するというアイデア自体は、パウロ氏による独自のものでは無く、前々から存在するものでした。しかし、わずか4本※のインプラントで10本〜12本分の人工歯を支えるという術式をシステム化したうえでAll-on-4と命名したのは彼の発想によるものです。また、オールオンフォーはインプラント治療において最も歴史のあるノーベルバイオケア社の独自のシステムであり、他社のインプラントではできないのも特徴です。

 

※6本必要なケースもあります

 

 

オールオンフォーのメリット・デメリット

 

*メリット

 

経済的負担が少ない

インプラント治療は、欠損治療において最良の治療と言えますが、保険が適用されない自費治療になるため、失ってしまった歯の本数が多い場合、失くした場所ひとつ一つにインプラントを埋入となると、費用の負担も大きくなります。しかし、オールオンフォーであれば、欠損部位が多くても4本だけのインプラントで10歯以上の役割を担えるので、経済的な負担も少なくなります。

 

身体的な負担が少ない

上記の理由に付随して、身体的な負担も軽減されます。欠損した箇所ひとつ一つにインプラントを埋め込むとなると、当然身体的な負担も大きくなりますが、オールオンフォーでは4本のみで済むので患者様の身体への負担も最小限で済みます。

 

機能性と審美性に優れている

上部構造(人工歯)と顎骨がきちんと固定されるので、硬い食べ物も違和感なく気を使わずに食べられます。固定式なので、入れ歯のように面倒な自己管理も必要なく、お出かけの際も旅行時も気にせず楽しめます。さらに、人工歯は天然歯(元の自分の歯)の見た目にかなり近く、汚れが付着しにくい素材でできており、並びも綺麗なので、審美性の面でも大変優れています。また、顎の変形も少ないため、見た目も若々しい状態が維持されます。

 

 

*デメリット

 

適用できないケースがある

オールオンフォーは土台になる顎の骨の状態が良いことが条件となるため、対象の顎骨の状態が悪いと適応できないこともあります。個人差があるため詳細は歯科医院で診断してもらいましょう。

 

外科手術を要する

オールオンフォーだけに限らず、インプラント治療は外科手術が必要になります。しかし、術中は局所麻酔が用いられるため痛みはほとんどなく、不安が強い人には緊張を和らげるためにセデーションという処置も行えます。

 

 

当院のインプラント治療

 

当院のインプラント治療では、患者様のお口の状態や治療方法に合わせて、適した素材を決めています。最も歴史のあるスイス製のノーベルバイオケア社をはじめ、幅広い適応のあるアメリカ製のハイオッセン社、抜歯即時埋入に定評のあるメガジェン社など、幅広く取り扱っているため、患者様の状態や要望に合わせて適した素材を使用できます。

 

院長は積極的に学会に参加し、日々知識や技術を更新されているため最新の治療を提供できます。

 

【院長の略歴】

ドイツ口腔インプラント学会認定医・指導医

国際口腔インプラント学会認定医・指導医

日本インプラント学会 会員

AAID アソシエートフェロー(指導医)

IDIA認定医(アメリカインプラント学会)

 

 

まとめ

 

通常のインプラント治療も、欠損部位が多い場合におすすめのオールオンフォー治療もぜひ当院にお任せ下さい。患者様の状態をよく診たうえで、より適した方法をご提案させていただきます。