こんにちは。横浜市磯子区の歯医者「やまざき歯科医院」です!
この記事では、オールオンフォー治療後のメンテナンスについて解説いたします。
現在すでにオールオンフォーで治療済みの方もオールオンフォー治療を検討している方もぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
目次
新しいインプラント治療「All on 4(オールオンフォー)」
インプラント治療は、自分の歯を虫歯や歯周病、外傷などで失ってしまった場合に行われる治療方法で、歯を失った箇所の顎骨にインプラント体(人工歯根)を埋め込み、人工歯を取り付けることで歯を補います。本来インプラント治療は、歯1本に対して1本のインプラント体を埋め込みますが、自分の歯がすべてない場合やほとんど残っていない場合、1本に対し1本埋め込んでいくのは体の負担も大きくなります。また、インプラント治療は自由診療なので費用面でも負担も大きくなります。
こうした問題を解決するための新しい治療方法として開発されたのが、「all on 4(オールオンフォー)」と呼ばれる治療方法です。上下左右の小臼歯間の歯茎に最小限の穴を開けて合計4本のインプラント体を埋め込み、同時に人工歯を取り付けることですべての歯の機能を補います。埋め込む4本のインプラント体のうち、2本は、傾斜させて埋め込みます。外科手術時を要しますが、手術時間は1時間程度で済みます。
「All on 4(オールオンフォー)」のポイント
- 身体的および経済的負担の軽減
- 治療当日から食事は摂取できる(制限あり)
- 入れ歯よりも優れた機能性と審美性を持つ
- 痛みや腫れも少ない
おうちで行うセルフケア
丁寧な歯磨き
おうちでできるケアとしてまず第一に心がけたいのは、毎日の丁寧な歯磨きです。インプラントを長持ちさせるためには、毎日行う歯磨きを正しい方法で丁寧に行うことがかなり重要です。できれば毎食後に10〜15分ほどの時間をかけて、優しく磨きましょう。入れ歯のように外して清掃できないため、お手入れは自分の歯と同じように行います。毛先の硬い歯ブラシは人工歯や歯茎を傷つけてしまう恐れがあるので、毛先は「ふつう」を選ぶのがおすすめです。強くゴシゴシと磨いてしまうと、傷ができてその中に汚れが溜まりやすくなるので逆効果です。歯ブラシは軽く持って、力を抜いた状態で小刻みに動かすように意識してみましょう。歯茎をやさしくマッサージしてあげるようなイメージで磨くのが上手にブラッシングできるコツです。
汚れが溜まりやすい箇所の清掃
見えている部分だけでなく、人工歯と歯茎の間など、磨きにくく汚れが溜まりやすい箇所のお手入れも念入りに行う必要があります。こういったインプラント周辺のお手入れは、一般的な歯ブラシでは、磨ききれないため、デンタルフロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシなどの補助的な清掃グッズを活用するようにしましょう。歯間ブラシは、ウレタンでワイヤーが固定されているものがおすすめです。ワイヤーが剥き出しになっている歯間ブラシは、インプラントに使用されているチタンを傷つけてしまう可能性があるので危険です。人工歯同士の場合、歯と歯の間に隙間はないものの、人工歯とインプラントの間には隙間があるので、そこのケアには注意が必要です。フロスを用いるほか、ノズルから水を噴射させる洗浄装置などの清掃用具を併用するのも良いでしょう。水圧によって手では落としきれないところまでしっかりきれいに掃除できるので、細菌もしっかり洗浄してくれます。
自宅でのケアの方法は、歯科医師や歯科衛生士などにアドバイスをもらうのがおすすめです。
歯科医院で行うプロフェッショナルケア
自分では落としきれない箇所のケア
おうちで丁寧なケアをおこなっていても、どうしても自力で落とせる汚れには限界があります。自分で除去しきれない汚れを落としてもらうためにも、歯科医院で定期検診を受けることは大切です。セルフケアの状態確認をはじめ、磨き残しが目立つ箇所も教えてもらったり、ブラッシング指導や専門的なケア用品を紹介してもらうこともできます。また、オールオンフォーには保証がついていることも多いですが、保証を受けるためには定期検診をしっかり受けていることが条件になっていることも少なくありません。メンテナンスや定期検診の頻度は患者様によって個人差があるので、担当医の指示に従って歯科医院に行くようにしましょう。
トラブルがないかの確認や、噛み合わせのチェック
定期検診では、オールオンフォーを入れた後の噛み合わせの確認や、お口の中全体の健康状態の確認が行われます。自分で気付けないトラブルがあっても、プロに診てもらうことで発見できることがあります。インプラントの周囲の炎症確認や、人工歯の調節および清掃などもしてもらえるので、隅々までしっかり診てもらうことができます。
メンテナンスを怠ることによるリスク
インプラントは人工物でできているため、酸によってエナメル質が溶かされることはなく、虫歯の心配はありません。しかし、インプラント治療は「インプラント周囲炎」という疾患名もあるほど、歯周病になりやすいので、十分気をつける必要があります。インプラント周囲炎が起こる仕組みは歯周病と同じです、疾患名の通り、インプラント体を埋め込んだ箇所の顎骨とインプラントの隙間にプラークが蓄積されてしまうことで、細菌が繁殖して炎症を起こすことで発症します。はじめは歯肉炎の状態ですが、放っておくと歯周病へと発展してしまいます。
インプラント治療が失敗したりだめになってしまう原因としてインプラント周囲炎は多くを占めており、インプラント治療を長く使うためにはインプラント周囲炎をしっかり予防していくことが大切になります。前述したメンテナンスを怠ってしまうと、プラークは溜まり続ける一方で不清潔な状態になるので歯肉炎を起こし、歯周病がさらに進行してしまうと、インプラントを支えている骨が溶かされてしまいます。支えている骨が溶けてしまうと、手術によって埋め込んだインプラントがぐらつき、抜け落ちてしまいます。こういった状態を防ぐためにも、インプラント治療のメンテナンスは欠かせません。「虫歯にならないから大丈夫」と甘く見ないで、自分の歯のように丁寧に大事に扱うようにしましょう。
当院のインプラント治療
当院はインプラント治療のオールオンフォーを取り扱っております。「入れ歯を入れたけど違和感や不快感がある」「入れ歯を入れたくない」「見た目は綺麗な方がいい」など、患者様のご要望をしっかりお聞きしたうえで、より適した方法をご提案させていただきます。
オールオンフォーの詳細はこちら▼
https://www.dental-yamazaki.com/treatment/all-on-4.php
まとめ
オールオンフォーで治療した後のメンテナンスは、自宅で行うセルフケアと、歯科医院で行うプロフェッショナルケアを並行して行っていくことが大切です。メリットが大きい分、自分の歯よりも、少々手間のかかるケアが必要ですが、毎日やっていくうちに習慣化します。
オールオンフォーを長持ちさせるためにも、治療後のメンテナンスはさぼらずにしっかり行うようにしましょう。