歯の豆知識

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All on 4(オールオンフォー)の寿命を縮めてしまうかも!注意したい生活習慣

こんにちは。横浜市磯子区の歯医者「やまざき歯科医院」です!

この記事では、最新のインプラント「All on 4(オールオンフォー)」治療後の生活習慣について、注意点を解説していきます。生活習慣がオールオンフォーの寿命を縮めてしまう原因になりかねませんので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。

 

All on 4(オールオンフォー)ってどんな治療?

 

オールオンフォーは、インプラント治療の一種で、最新の治療方法です。従来のインプラント治療は、1本の歯に対して1本のインプラント体を顎骨に埋め込み人工歯を取り付けますが、オールオンフォー治療は、インプラント体と人工歯が一体化した形状のものを使い、4本のインプラント体を顎骨に埋め込むだけで全ての歯を補うことができます。

 

オールオンフォー治療のメリットとデメリット

 治療後に後悔しないためにも、オールオンフォー治療のメリットとデメリットをしっかり把握しておくことはとても大切です。

 

【メリット】

・4本のインプラント体を埋め込むだけで全部の歯を補うことができるので、心身の負担が少ない

・1本に対し1本治療するインプラントよりも費用を抑えられる

・入れ歯よりも違和感がなく、自分の歯と同じように噛むことができる

・審美性に優れている

 

【デメリット】

・すべての歯を失った場合や、残せる歯の本数がほとんどない場合に適した治療のため、失った歯の本数が少ない場合は適用できない

・入れ歯よりも費用は高額

・残存する歯は抜歯が必要

・取り扱い医院がまだ少ない

 

オールオンフォーの寿命ってどのくらい?

インプラント治療はブリッジや入れ歯と比較すると寿命が長いのが特徴です。インプラントは一般的に9割以上の人が10年以上問題なく使用できるといわれていますが、治療後のメンテナンスの仕方や生活習慣によって下回ってしまうことがあります。極端にいってしまえばメンテナンスを怠って生活習慣も乱れている人の場合、2年で使えなくなったというケースもあり、一方でメンテナンスもしっかり行い、生活習慣も整っている人のなかには40年以上たっても問題なく使用できている人もいるのです。

インプラントの寿命を縮めないようにするには、生活習慣の見直しとメンテナンスが非常に重要です。ではどんな生活習慣がインプラントに悪影響を与えてしまうのでしょうか?

 

 

オールオンフォーの寿命を縮めてしまう生活習慣

①過剰な飲酒

お酒を飲む習慣がある方は、禁酒までする必要はありませんが、飲み過ぎには注意してください。お酒は利尿作用があるため毎日たくさんお酒を飲んでしまうと体の中の水分量が減り、お口の中も乾燥してしまうリスクがあります。お口の中が乾燥してしまうと唾液の分泌量も減ってしまうため、細菌感染しやすくなり、インプラント周囲炎を引き起こす可能性があります。インプラント周囲炎は歯周病と同じく顎骨まで蝕んでしまう病気なので、インプラント体を支えている骨を溶かしてしまうことになり、最悪の場合インプラントが抜け落ちるなどの症状があらわれます。

 

②喫煙習慣

オールオンフォーだけに限った話ではなく、インプラント治療全般に言えることですが、喫煙習慣がある方は要注意です。喫煙はインプラントの大敵といわれているほどリスクが高く、歯周病になる可能性を高めてしまいます。たばこに含まれている有害物質は歯肉の血流を障害し、免疫力低下や唾液の分泌量低下を招きます。お口の中だけでなく、たばこに含まれる有害物質は全身の健康に悪影響を与えるため禁煙するよう心がけましょう。はじめから禁煙するのがむずかしい方は本数を減らすことから挑戦してみてください。

 

③歯ぎしりや食いしばりなどの癖

自分の歯(天然歯)であれば、外部からの衝撃をやわらげてくれる歯根膜が存在しますが、インプラントには、人工物のクッションのような役割を果たしてくれる歯根膜は存在しません。ですので歯ぎしりや食いしばりなどの癖があると大きな力がそのまま直接顎骨に伝わってしまいます。強い衝撃が加わり続けると骨の吸収が起こるリスクが高まってしまうので要注意です。寝ている間に無意識にしてしまっている方はマウスピースなどで予防すると良いでしょう。

 

④乱れた食生活

時間をかけてだらだら食べ続けていたり、糖質を過剰に摂取する食生活が続くと、プラークが蓄積されやすくなってしまいます。プラークは歯と歯の間や溝に溜まりやすく、放っておくとインプラント周囲炎を招く可能性があります。インプラントに害を及ぼすだけでなく、食生活の乱れは糖尿病などの全身疾患にもつながります。栄養に偏りがないよう整った食生活を意識して過ごすようにしましょう。

 

⑤日々の歯磨き習慣や不十分なメンテナンス

インプラント治療後に限った話ではなく虫歯や歯周病の予防にも歯磨きは欠かせませんが、インプラント治療後は特に念入りなケアが必要です。磨き残しが多く、食べかすなどが残ってしまうとプラークが溜まってしまい、インプラント周囲炎のリスクも高まります。磨きにくい箇所はデンタルフロスや歯間ブラシなどを活用するのがおすすめです。さらに、セルフケアだけでは十分にケアできているとはいえないため、歯科医院で定期的に診てもらうことも必要です。インプラント治療後は歯科医師から通院の指示があると思いますので、その頻度を守り、歯科医院にはしっかり通うようにしてください。おうちで行う毎日の丁寧なお手入れと歯科医院で受けるプロフェッショナルな専門的ケアを並行していくことでインプラントの寿命を伸ばすことができます。

 

歯周病になりやすいということを忘れずに!

インプラントは人工物なので虫歯になるリスクはありません。しかし、この記事で紹介したようにメンテナンスを怠ってしまったり乱れた生活習慣が続くとインプラントは歯周病(インプラント周囲炎)になる可能性が高いため、注意が必要です。「虫歯にならないから大丈夫」と甘く考えて日々のブラッシングを怠らないようにしてください。

 

当院のオールオンフォー治療

当院では一般的なインプラント治療はもちろんのこと、この記事で紹介した最新の治療方法「オールオンフォー」も取り扱っております。先述した通り、オールオンフォーには向き不向きがあり、希望したからといって必ず誰でもできるわけではありませんが、オールオンフォー治療が適用できない場合でも、患者様ひとりひとりに合った治療方法をご提案させていただきます。公式サイトやSNSでは治療の症例や当院の治療に関する詳細を記載しております。治療を検討している方はぜひご覧になってみてください。

 

オールオンフォーの詳細はこちら▼

https://www.dental-yamazaki.com/treatment/all-on-4.php

 

まとめ 

オールオンフォー治療は、歯を全て失った場合は、ほとんど歯を残せない場合におすすめの治療方法です。すでに入れ歯で治療をしていて違和感や不快感を感じている方も、オールオンフォー治療に切り替えることで、歯を失う前の生活を取り戻せるかもしれません。見た目も天然歯のように綺麗に仕上がるため、自信をもって笑えるようになり、気持ちも明るくなります。

インプラントは虫歯にはなりませんがインプラント周囲炎という病気があるほど歯周病のリスクは高いため、しっかりケアを行うようにしましょう。

監修 歯科医師 宮本